前回の記事
では、氣が落ちると体の不調も出てくる事について書きました。
では今日は、落ちた氣を上げるためのヒントを幾つか挙げたいと思います。
今回五月病の記事を書くにあたって、同じく五月病をテーマに書いてある記事をいくつも拝読したのですが、一つとても腑に落ちる記事がありました。
医学部を出てWeb制作会社に勤めるというユニークな経歴をお持ちの朽木誠一郎さんという方の記事です。五月病とは正式な病名ではなく、新入社員など4月に環境が大きく変化した人がそれに適応できずに精神的症状を訴えるもので、ストレスによる自律神経の乱れが引き起こす肉体的不快感が主な症状だそうです。
どの様な人が五月病になりやすいのかと言うと
- 真面目な人
- 責任感がある人
- 忍耐力がある人
- 融通が利かない人
- ロマンチストな人
そもそも不真面目で責任感もなく、忍耐力もない人は季節を問わずいつでものんびりしているはずですが、五月病も適応障害の一種であり、外的・内的要因によるストレスと自分の処理能力のバランスが崩れたときに発症すると考えると、真面目で・責任感があり・忍耐力がある人ほど、ストレスを多く溜めこみがちになることが予想されます。
ロマンチストというのは、つまり理想が高い人、ということ。高すぎる理想は往々にして現実と乖離しますから、その結果として大きな失望や挫折を経験し、五月病になりやすい、と考えられます。
引用元記事の中で、五月病になりやすい人として挙げられた5項目のうち、特に興味深かったのは5番目の「ロマンチストな人」です。「ロマンチストとは理想の高い人で、高すぎる理想は往々にして現実と乖離するので結果として失望や挫折を経験しやすい」と書かれていますが、この「理想と現実の乖離が原因で仕事に失望したり挫折感を抱く」のはリアリティショックと呼ばれる新社会人や転職、配置転換で仕事を取り巻く環境がガラリと変わった時に起こる心的衝撃とよく似ています。
五月病もリアリティショックもどちらも新しい職場へ思い描いていた理想と現実のギャップがネガティブなほうに乖離している事が原因です。しかし、入社早々理想としていた仕事について何もギャップを感じない人は果たしてどのくらいいるのでしょうか?統計をとったわけではないですが、そもそも初めての仕事についた頃は慣れない仕事に戸惑う事も多いですし、その中で思う様にいかない事はたくさん経験するはずです。職場の先輩に仕事を教えてもらう立場ですから、入社前に思い描いた理想とギャップがあるのは当然の状況だと思います。
その上で、出来ない事は当たり前と割り切って良い意味で「あきらめる」事が五月病やリアリティショックに陥らない第1歩です。ギャップがあって当たり前、できなくて当たり前です。職場の仲間もそう捉えてくれていますよ。
前向きにあきらめる事が出来れば、気持ちが楽になりストレスとの付き合い方も上手になります。
氣質学でも、円滑なコミュニケーションの第1歩は自分自身の事を知りあきらめる事だと最初に言います。それが自分を認めて自己肯定感を高める第1歩になるのです。
では、次回は上手なあきらめ方について書きますね。